江戸時代に日本橋から京都までをつないだ中山道。 中山道には草津・大津を含めて69の宿駅があり、 現在の本庄市には10番目の宿である本庄宿がありました。宿駅は街道の要所要所に設けられ、休憩・宿泊のための施設、荷物や手紙の運送に関わる施設が置かれていました。宿駅に置かれた宿泊施設のなかでも、諸大名や公家、幕府の役人といった身分の高い人々が宿泊するための施設は、本陣や脇本陣と呼ばれ、宿駅のなかでも最も重要な施設でした。
本庄宿には田村本陣と内田本陣という2つの本陣が置かれていました。田村家には大名等の休憩や宿泊の記録をまとめた「休泊控帳」が現存し、寛永19 (1642)年から文久3 (1863)年までの221年間の記録が残されています。「休泊控帳」には休泊日・大名の名前・人数・献上品・下賜金・食事内容など多岐にわたる内容が記され、本陣当主の職務にあたる姿をみることができます。
今回の企画展は、早稲田大学が文化交流協定を結んでいる岐阜県美濃加茂市にある美濃加茂市民ミュージアムとの共催展として開催します。美濃加茂市には中山道51番目の宿である太田宿があり、2020年度には太田宿本陣の資料が美濃加茂市民ミュージアムの収蔵品に加わりました。
企画展では、本陣の機能や大名家とのやりとりについて市所蔵・市寄託資料を中心に展示するとともに、早稲田大学所蔵の街道関係資料、美濃加茂市民ミュージアム所蔵の太田宿本陣資料を併せて展示することで、多くの大名が通行した中山道とそれを迎えた本陣の姿を紹介します。
会期 2024年10月12日（土曜日）～2025年1月13日（月曜日/祝日）
開館時間 午前9時～午後4時30分
会場 本庄早稲田の杜ミュージアム 早稲田大学展示室
入館料 無料
休館日 月曜日（休日の場合は翌日）・年末年始（12月28日～1月3日）
関連イベント
講演会
『休泊控帳』から見た田村本陣
本庄宿田村本陣で江戸時代を通じて作成された宿泊記録である『休泊控帳』。代々記録を書き続けた本陣当主の視点で、日々の出来事から驚きのエピソードまで、江戸時代の本陣事情を紹介します。
開催日 10月19日（土曜日）
講演時間 午後1時30分～3時（開場時間 午後1時）
講師 秋山 寛行（本庄早稲田の杜ミュージアム学芸員）
幕府の交通政策と中山道
五街道を中心とした江戸幕府の交通制度。実務を担った道中奉行所が中山道などを把握する為に作成した「中山道分間延絵図」や「中山道宿村大概帳」などの資料を基に、街道や宿場、本陣など諸施設について解説します。
開催日 11月23日（土曜日/祝日）
講演時間 午後2時～3時30分（開場時間 午後1時30分）
講師 杉山 正司 氏（元埼玉県立文書館館長）
江戸後期の風俗と中山道の宿場町
江戸時代後期、経済発展により、街道沿いの宿場町は賑わいをみせました。その一方、貧富の差の拡大や裏社会の形成など、新たな社会問題も生じました。中山道宿場町の光と影から、当時の世相・風俗に迫ります。
開催日 12月7日（土曜日）
講演時間 午後2時～3時30分（開場時間 午後1時30分）
講師 児玉 憲治 氏（早稲田大学非常勤講師）
講演会共通
会場 早稲田リサーチパーク・コミュニケーションセンター3階レクチャールーム1
受講料 無料
対象 どなたでも
定員 100名（事前申込制/先着順）
申込 10月3日（木曜日）午前9時から電話、メールまたは直接本庄早稲田の杜ミュージアムへ
メールで申し込む場合の注意事項 メール本文に希望する講演会名、受講者名、電話番号をご入力のうえ、本庄早稲田の杜ミュージアム（hwmm@city.honjo.lg.jp）あてにお送りください。
ギャラリートーク
本庄宿を中心に
担当学芸員が本庄宿に関する資料を中心に展示室をご案内します。
開催日 10月31日（木曜日）
開催時間 第1回午前10時～10時30分 第2回午後2時～2時30分
太田宿本陣資料を中心に
美濃加茂市民ミュージアムの藤島夢花学芸員をお招きし、太田宿本陣資料を中心に展示室をご案内します。
開催日 11月19日（火曜日）
開催時間 第1回午前10時～11時 第2回午後2時～3時
ギャラリートーク共通
会場 本庄早稲田の杜ミュージアム早稲田大学展示室
参加料 無料
対象 どなたでも
定員 各回30名（事前申込制/先着順）
申込 10月3日（木曜日）午前9時から電話、メールまたは直接本庄早稲田の杜ミュージアムへ
メールで申し込む場合の注意事項 メール本文に希望するギャラリートークの日時、参加者名、電話番号をご入力のうえ、本庄早稲田の杜ミュージアム（hwmm@city.honjo.lg.jp）あてにお送りください。