埼玉県本庄市には、旧石器時代から近代までの多様な遺跡や文化遺産のほか、本庄児玉地域の人々の歩みを物語る多くの文化財があります。こうした本庄市の歴史と文化を伝える施設としては、旧本庄警察署を活用した歴史民俗資料館が、長らくその役割を担ってきました。このたび本庄市と早稲田大学は連携して、地域の歴史と文化などを未来の世代に受け継いでいくため、新たに「本庄早稲田の杜ミュージアム」を設置いたしました。
早稲田大学は、建学以来、積み重ねてきた歴史と伝統を通して、学術・文化や社会の発展に寄与してきました。その蓄積が、いわゆる「早稲田文化」となり、広く早稲田大学関係者の誇りを醸成しています。教育・研究から生成される「文化」の力を発信し、大学と社会の結びつきを強め、社会の豊かさに貢献することが、早稲田大学における文化推進の真価であると考えております。
本庄市と早稲田大学は、本庄キャンパスの開設以来、新幹線本庄早稲田駅の誘致、特撮・デジタル映画の制作、国際情報通信や環境・エネルギー分野における若手研究者の輩出、企業誘致や起業家育成など、さまざまな取り組みを共同して進めてまいりました。
本庄早稲田の杜ミュージアムが、地域と大学にしっかりと根を張り、自らの歴史と文化に誇りを持ち、新たなる知を共に創出できる場となれば望外の喜びであります。皆様のご理解とご支援のほどを心からお願い申し上げます。